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ILH代表黒部のブログ

ランゲージハウスの教育方針 4

バイリンガルスクールでは日本語と英語、その両方をその柱としている。この二つの言語を教えるにあたって、文化的、また精神的なアプローチが大切になる。例えばAppleとリンゴを教えるとする。レベルの低い教え方は、フラッシュカードを使って「はい、リンゴは英語でApple, せいの〜アップル」といった英語塾的な方法。これだとリンゴは世界に一種類で、日本のリンゴも海外のAppleも同じ味で同じ色だと認識してしまう。一方日本のリンゴの生産地や形、色、味などを、時には実際に味を見ながら説明し、海外のAppleは実物がなくてもインターネットなどでビジュアルに教えていく。実際海外のリンゴはもっと野性味を帯びていて、形も不揃い、色もグリーンからイエロー、時には紫まで色々である。またAppleの利用方法もいろいろで、パイからハーブティー、ジャムや時には料理にも使われる。これを総合的に教えてあげると、一つのリンゴから100の知識が得られる事になる。ランゲージハウスの教育目標の一つである「グローバル社会に強い力」とは、まさにこのような多角的な教育である。20年ほどまえまではインターナショナルスクールの価値は高かった。なぜなら一般的な英語教育の価値が高かったからで、まさに英語ならなんでもよかった時代である。しかし今は違う。英語プラスである。「英語ができる」という基準が「英語で考える」に変わってきた。これを可能にできるのは、幼い頃から立体的な教育、つまり体感的、経験的教育を受けていないと対応できない。小学校から英語をやればなんとかなる、中学からでも遅くないと言う人は多い。確かに英会話だけならできるかもしれない。しかしこれからのグローバル社会で、英会話だけできても英語プラスにはならない。
昔から多くの教育学者が「無駄と思うところが一番の教育。」という。私自身これをとても面白いと思っていて、例えばリンゴ皮をお風呂に入れてみるとどうなるか、Appleとリンゴはどっちが美味しそうに聞こえるか、リンゴは千切りにすると味が違うか等々である。
繰り返す。バイリンガル教育で大切なのは、それぞれの言葉の心と、文化の背景である。だから教える方は時間がかかるし、それなりの努力もいる。だから少人数でないと難しい。でもやりがいのある仕事である。

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