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ILH代表黒部のブログ

黒部さん家の教育事情 2014/12/27

ブログ読者の皆様、2014年もランゲージ?ハウスを応援していただき本当にありがとうございました。2015年も皆さんの子育て、子供達の教育に役立つようなストリーを書いていきます。ご期待ください。

さて、次号でご紹介したGod motherのMargretおばさん、公営の冷たい温水プールで泳いでいた姿とは裏腹に、実は凄い資産家だったというお話から始まります。

ここのプールの水は緑色で入水するにはかなりの勇気が必要だ。だいたい普通の温水プールはさわやかな水色で、見た目にもふんわりと泳ぎたくなる色をしている。が、緑色となると話は別である。それも濃い緑色である。魔女の作るスープのような色をしている。それでも泳ぎたいと思った。ニューヨークに来てからの想像を絶する寒さに圧倒されてアパートから出る事すらおっくうになっていた。ところがある日主人が国連本部の近くにあるホテルの温水プールに連れて行ってくれた。そこには当時流行していた毛皮のコートの身を包んだニューヨークのマダムたちが、ブランチの前のひと泳ぎを楽しんでいる。こんな光景を日本では見た事がなかったので「わっ、これぞニューヨークだわ!」と思い込んだのがそもそもの間違、実際そんなホテルスポーツクラブの会員になるには最低でも月10万円は払わなくてはいけないし、そういうところでの泳ぎはあくまでもエレガントでなくてはいけないようだった。私はこの2つとも持ち合わせていなかった。つまり、この緑色のプールを選んだのはNo choice だったのだ。もしMargretが私より先に泳いでいなかったらたぶん緑色には縁がなかったかもしれない。
Margretと最初に話をしたのは更衣室だった。プールから上がり、もう体はアイスキューブのようになっていた。シャワーだけは温水が出てくれた。Thank god this is America!である。更衣室には私とMargretの二人だった。いきなり” where are you from ?”と尋ねてきた。そのころの私はいきなり英語で質問されるとパニクルぐらいに英語が下手だった。” I am from Japan”とか言ったかと思う。Margretは続けざまに” Your English is horrible, so this is my telephone number, you should call and visit me”とトイレットペーパーのような紙切れに
電話番号が書かれていた。紙が濡れているのと、本人がシャワーから出たばかりで濡れていたのとで、(ひょっとしたら気違いばあさんに捕まったかしら?)とも思ったが、Margretの目があまりにも純粋で奇麗だったので”Thank you, I will call you”と言ってしまった。それでも実際に電話をかけるまでには数週間を要した。当時はEmailのない時代。電話で英会話ということに抵抗を感じていた。日本人だからとかく構えてしまうのだ。私も例外ではない。でも冬のニューヨークを友達なしで過ごすのはあまりにも寂しすぎた。思い切って電話をした。
彼女との最初のデートはニューヨーク市自然博物館だった。Margretの提案だ
った。その日は雪でどんよりと曇った空ダッタ。自然史博物館はパークウエストの80丁目ぐらいにある世界でも屈指のNatural history museumである。
Margretは、私に世界で一番大きなダイヤモンドを見せたいと言った。

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