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ILH代表黒部のブログ

幼稚部設立10年目の思い

 ランゲージ・ハウス幼稚部を設立してから今年で10年目になる。この間多くの保護者の方々、また関係者の方々にはこのコラムを借りて深い感謝と共にお礼を申し上げたい。10年といっても学校経営ではまだまだヒヨコである。
初心に戻るべく、ここで簡単に幼稚部設立までを簡単にお話しする。
 ランゲージ・ハウス幼稚部の基盤になったのは、ホームステイしていた留学生のお小遣い稼ぎが目的であった。近隣の子供達に英語といっても、英語でアート、英語でバスケットボール、英語でダンスといった楽しいことを外国人と一緒にやってみようといったものだった。そうこうしているうちに東京の保育園から楽しいそうなプログラムなので外国人を派遣してくれないかということになり、これが派遣事業の基盤になった。しかし習い事だと一過性で子供達にどれくらい英語が育まれているのかがわからなかった。私は元々英語塾には疑問を感じていた。What is your name? What is this Color?, What is this shape? などの会話を毎週1回のペースで続けていても英語は話せるようにならないというのが持論である。幼児期の子供達の英語は毎日が効果的だと分かっていれば、あとはその環境を作り、意思のある方々に来てもらいたい、そんな思いが強くなってきた時に「幼稚園を作りたいんだけど、手伝ってくれる?」と数人のママたちに声かけをした。その時のママたちの行動力はものすごかった。よその園から安全基準などの規則的なものを引っ張り、カリキュラムは内容をバイリンガルに変えた。ランゲージの施設はまだ黒部の住居で、日本間を事務所にして幼稚部がスタートした。今の保育主任清水は開園時に応募してきてくれた。当時浅草の方に住んでいたのだが、ご主人を説得して平日は実家のある妙蓮寺で寝泊まりする
といってくれた。面接の時は紺のスーツをきてどちらかというと妙蓮寺のマダムといった品のある風貌だった。それが保育に入ると年間を通して素足で飛び回ってくれる。頼もしい存在である。
初年度の園児は2名。5月から1名年少々が増え3名でのスタートとなった。外国人講師を1名採用し、まるでお母さんが日本人で、お父さんがアメリカ人、そこに子供が3人といったふうでなんともアットホームなスタートだった。しかしバイリンガル幼稚園はまだまだ社会的なステータスがなく、翌年もあまり生徒が集まらなかった。生徒集めのこれといった決め手が無い中あっちこっちでビラまきやママ&ベイビークラス。無料イベントなどを開いていくうちに3年目に12名の園児さんがきてくれた。それもみなとみらい、本牧、センター南、日吉と違った地区からの入園だった。4年目も園児は増えた。スクールバスは3年目から導入した。園児用に改造したトヨタのハイエースで驚くほど高かったがボブのロゴをつけて仕上がってきた時はワクワクした。外国人講師も1人2人と増えたが本格的なバイリンガル教育を行うためのメソッドがなかった。そんな時現在英語の主任講師をしているThom SmithがLeader Board なるものを考えた。園児たちに12種類の仕事を与え、そこに外国人がつくか、日本人保育士がつくかで仕事のために使う言語を変えるという試みだった。これが今ILH school original method となって本校以外でも使われている。
 教育ビジネスは多種多様である。しかし根底にあるのは日本の子供達により良い未来を与えるという大きな社会的使命である。私はもしかしたらこの思いが人一倍強いかもしれない。日本の子供達を世界の勝ち組にしたいと常々考えている。なぜなら今のままでは海外での仕事はおろか、国内の仕事を得るのも難しい現実が必ずくる。先週プレスクールに来る外国人の保護者と話した。2歳児でも英語はマストだという。彼の本国では英語習得は毎日のメニューであって週に一度はあり得ないといっている。毎日習うためには学校に通うという選択肢がマストだともいう。外国人と話していると2歳児を扱うプレスクールを保育所とは考えていない。立派な学校と考えている。ランゲージを設立した当時このような考え方をする保護者は稀であった。特にプレスクールなどは一時預かりとして利用する人がほとんどだった。ところがこの数年で保護者のディマンドは変わり、それに応える形でランゲージも変化している。
 教育事業は100年続いて世に残ると言われている。ランゲージはまだ10歳である。あと90年、社会は変わり続けていく。しかし一つだけ変わりたく無いもの、それは人間が人間を教育し、人間は機会も教育できるということである。これから教育機関にもAIが入り、デジタル化する中で、ロボットたちと共存しながら我々人間がリーダーシップをとる、ランゲージはそんな未来も見据えた教育機関であり続けたい。

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