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ILH代表黒部のブログ

幸せの尺度と英語教育

ランゲージ・ハウスはでは今、2023年度の新入園児保護者の見学会が行われている。
「日本の英語教育の現状を理解し、それなりの危機感を持ってお子さんの英語教育を考えて欲しい。」とは私が常々見学会の中で、来て頂いた保護者の方々に話していることである。この話を裏付けるような情報が、以前プレスクールの主任保育士をしていた岡谷さんから届いた。現在ご主人のお仕事の関係で上海に駐在している。岡谷さんが上海に到着した当時、現地ではコロナの厳戒態勢が引かれていて、マンションの敷地内から一歩も出られない状態が2ヶ月ほど続いたという。最初は見知らぬ土地でどうなるかと思ったというが、同じ敷地内に住む中国人家族は比較的裕福な方々が多く、お互いに助け合いながらこの危機を乗り切ったという。そんな時に知り合った中国人のファミリーは、皆教育に対する意識が非常に高く、一人っ子政策の影響で富裕層が教育費にかける割合が、日本より何十倍も高いという。1ヶ月の教育費が100万円などという家族はごく普通の話だという。同じような話を韓国でも聞いたことがある。韓国の幼児英語熱は毎年加熱していて、外国人講師のお給料もアジア圏ではダントツだという。その昔日本で英語の先生をすれば貯金がたまると言われていたが、今外国人講師が貯蓄を目的として働いているのなら、韓国が一番その目的達成を可能にしてくれる。それくらいに幼児英語、英会話教室の数が多く、国挙げての政策も取られている。ただ一つ面白い現象なのだが、このように英語教育が過熱している両国ではあるが、保護者の目的は自国で英語を話せるようになるというより、将来英語圏に留学させることで、グローバル企業で職を得る足がかりを作りたいという理由がある。今日本では長期留学を望まない若者が増えているらしいが、中国、韓国の若者は外へ外へと向いている。一つには先陣を切った先輩たちが英語圏の大都市で成功し、アジア人富裕層として活躍している現実がある。Netflixなどの番組でもアジアンリッチをテーマにしたドラマに人気があるのも一つの現象かもしれない。一方、日本はというと軸足は親方日本である。日本の生活に不満は感じながらも、なんとか生活を守り抜こうという、日本のドラマや映画を見ていても、この現状が浮き彫りにされている。将来何が幸せなのかは別としても、中国人、韓国人が外向きなのに対し、日本人は内を見ているということは少なからずの現実だと思う。コロナが下火になってもこの現象はしばらく続くだろう。
 私は考える。人の幸せは、その過程にあると思っている。例えば子供達にお菓子を作っている時は、実際に食べてもらった瞬間より幸せ度が持続している。もし日本の若者たちが長期的には海外に住むことを拒んだとしても、日本がより良い国になればそれでいい。ただ日本の若者には世界中にある色々な幸せの形を体験し見てもらいたいと願う。そのためには観光旅行でも、ワーホリでも、駐在勤務でもなんでもいい。自分から海外を観に行きますという意識を常に持って欲しい。これを実行する可能性を高める一つの要因は英語教育である。アメリカやオーストラリアに留学して現地に同化し、グローバルな企業人にならなくてもいい、とにかく広い視野で自分の幸せを考えることのできる人間が、これからの世界を息抜き、本当の幸せを手にする若者だと信じている。世界中どこに行っても英語ができればなんとか幸せな人たちに仲間入りすることは可能である。

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