ロサンゼルスの幼稚園
5月末から6月始めにかけてロサンゼルスの幼稚園を視察した。今後ランゲージ・ハウスが海外から外国人保育士を受け入れるという計画があり、その一つとしてタイプの異なった幼稚園を訪問した。アメリカでは、日本でいう年少、年中を受けいれるPreschoolと、年長から7歳ぐらいでを受け入れるKindergartenに分けられる。日本と同じように公立と私立があるが、私立幼稚園の月謝は日本に比べるとかなり高い。人件費は日本とさほど変わらないが、園がかけなけらばいけない保険が高く、またもろもろの税金も高いというのが理由らしい。そこで私立の幼稚園は延長保育のモーニング版を取り入れているところが多く、朝7:00から夕方18:00までという、日本の保育園のようなサービスをしている。ただし有料である。
アメリカの幼稚園に入るとアメリカを感じる。まるで1週間かたづけていない子供部屋みたいな部屋で、子供たちが思い思いに遊んでいる。保育士もアート感覚の鋭いのが多いようで、自転車の車輪を利用したシャンデリア、木の枝を利用したアートスペース、ヒッピーが着ているような布を木につけてファンタジー感覚いっぱいの屋外空間など、私も一日ぐらいこんな空間で遊びたいと思うような工夫がそこかしこに見られる。日本の幼稚園に比べて時間がもっとたくさんあってゆっくり流れている、そこに子供たちと保育士が生活しているという表現が一番近いだろうか。
学習面では、子供たちの感性を育むプログラムに多くの時間が取られているが、『本を読む」習慣を育む時間はどの園でも重要とされている。まずは本を自分の手にとってみる、本をさわってみる、開いてみる、見てみる、何が書いてあるのか保育士に聞いてみるといった、自発的に本に親しんでいく試みがなされている。私がニューヨークで子育てをしていたころも本や読書にかかわるいろいろなイベントがたくさんあった。学校が出版元とジョイントし、新刊発表会を学校で行い、保護者が本を購入し、それを学校の図書室に寄付するといったことはかなり一般的に行われていた。また幼いころから図書館で本を借りるシステムを学習し、買う前に図書館を利用する習慣をつけるといったこともよく行われていた。
この週末、家族で図書館でまったりと過ごすのも梅雨時の素敵なファミリータイムになるかもしれない。
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