ハロウイーンにまつわるお話
今年もHALLOWEENの季節がやってきました。なんとなくそわそわしますね。アメリカで子育てをしている時、この季節はすでにかなり寒くなります。が、気分的にはこの後にやってくるホリデーシーズンというサンクスギビングとクリスマスの前の小休止といった感じもあります。子供たちにとってはクリスマスよりハロウイーンが好きと言う子もいるぐらい盛り上がりを見せるイベントです。実は私、最初のベイビーができるまでハロウイーンが何だか知らなかったのです。アパートの隣人のママが「今晩、子供たちがお菓子をもらいにドアをノックするから、キャンデーを用意しておいてね。」と言われても、アパートの自治会みたいなのが催す子供イベントぐらいにしか思っていませんでした。ところが暗くなって外を見ると、何だかわけのわからない格好をした人たちがぞろぞろ歩いているし、アパートの廊下にもドラキュラやフランケンシュタインがたくさん出没したのです。日本ではキャンディーを子供にあげる時には紙や子袋に入れ小分けにするのが習慣なので、そうしたところ、その場でびっりっと破ってしまうアメリカの子供たちには通用しないことを知りました。 今でも思い出すのがダウンタウン、グリニッジビレッジの近くのクリストファーストリートで行われるゲイパレード。今でもハロウイーンのNYC名物ですが、ゲイ達の仮装は圧巻です。あるハロウイーンの晩、子供をシッターに預けてパレードを見に行きました。とにかく凄い人で身動きが取れない中、私の前にいた二人のゲイ達が話していたのはこんな会話です。「最近、友達が原因がわからない病気で死んだんだ。」。。。「えっ、君の友達も?実は僕の友達もやつれ果てて死んだよ。でも原因が何だかわからないって。」 実は当時エイズという病名さえ世の中に知られていなかったのです。会話は続きます。「きっと悪霊が乗り移ったのかもしれない。だって、本当に痩せちゃうらしいぜ。」。。。「確かに、このハロウイーンが悪魔払いになればいいけどね。」 こんな会話がされてから20年以上たった今、まだ根本的なエイズ薬はないのが現状です。私にも多くのゲイのお友達がいます。ほとんどはNYに住んでいますが、ハロウイーンになるとちょっと彼らのことを思い出してしまいます。 長生きしてほしい人たちです。
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